保護した動物の取扱いと現状について【令和4年6月定例月議会】

質問1:ウルシハラ

枚方市は殺処分ゼロを達成しているところですが、そのために枚方市保健所がどのようなことをされているのかお伺いいたします。

答弁1:白井保健所長

保健所に収容した動物は、獣医師を含む保健衛生課職員及び終養保管を委託している、大阪府森林組合の担当者が世話などを行っております。
特に人馴れしていない動物については、大阪府森林組合にて時間をかけて人に馴れるようにし、譲渡につなげています。
また、一時預かりボランティア制度があるため、状況によっては登録頂いています市民の方に協力を求めることも可能となっております。

質問2:ウルシハラ

収容した動物の取り扱いについてはわかりました。
生まれて間もない幼い動物の世話は、職員の負担が増えることになるかと思いますので、ボランティアの活用も上手に行っていただきたいという風に思います。
しかしながら民間ボランティアについても動物を飼育していた独居の高齢者が、加齢や病気により動物の世話をしきれなくなり、ボランティア団体が動物を救助する例が増えていると聞きます。
こういった場合には救助した動物の飼養にかかる費用は、すべてボランティアの自己負担となるため活動の継続に支障が生じます。
犬猫の殺処分ゼロを達成するためには、行政がより積極的に殺処分ゼロの取り組みについてアピールし、ふるさと納税寄付金を募り、活動するボランティア団体等を支援するべきではないでしょうか、お伺いいたします。

答弁2:白井保健所長

殺処分ゼロ達成を継続するためには、民間ボランティア方々の活動も重要な取り組みだと考えております。
今後高齢者への終生飼養における課題への対応や、ご質問いただきました基金の更なる活用について検討してまいります。

意見:ウルシハラ

最後に私の思いを述べさせていただきますけれども、大阪市の方にもちょっとどういう状況なのか問い合わせさせていただきました。
大阪市のスローガンですね、「動物処分ゼロ」ではなくて「理由なき動物殺処分ゼロ」とうたっておりました。

この「理由なき」っていうのは、理由があったら殺処分していいのかという風に捉えられてしまいます。

すなわちこれは殺処分ゼロを国は推進してますけれども、理由があったら仕方がないんだと、言い逃れするためと、こういう風に受け止めてしまうので、大阪市の方もこの「理由なき」なんてのは取ってしまった方がいいんじゃないかという風にお話をさせていただいたところであります。
理由がなくて殺処分したら犯罪ですからね。

ですから「理由なき動物殺処分ゼロ」なんて当たり前の話なんですよ。

掲げるスローガンじゃないんですよ。

大阪市がそんな状況ですから中身の取り組みどうですかという風にいろいろとお話もさせていただきました。
例えば生後何日もたってない猫の赤ちゃん、親のミルクがないと何日も生きられません。
その場合保護したら職員さんがミルクをあげているそうです。

それでも2・3時間おきにほんとはあげないとダメなんですね。

休日夜間あげていただいているとは思いますけれども、職員さんがこのミルクのお世話をした時、これ当然手当つきます。業務としてやってるのであればね。

ところがこういったものが交付税のメニューに含まれてないんです。

ですが全然お金が降りてこないんです。地元・地方の方にはね。
例えば今所長の方からもご答弁ありましたけれども、譲渡に不向きな人馴れしていない子を何とか人馴れさせて譲渡につなげていこう、こういう風に取り組まれているわけなんですね。

でも人馴れしてない状態にもいろいろあります。

咬み癖が治らないとか、すごいキャンキャン吠えるとか、なかなか譲渡に向かない動物も実際たくさんいてるんです。
それでも殺処分ゼロで一つの個体を次につなげていこうと、命としてつなげていこうというのが殺処分ゼロの本質だという風に思っています。
しかしながら今の環境省はまだそこに至っていない。
例えば先ほど示したキャンキャン鳴く子、噛み癖のある子をドッグトレーナーにしつけてもらって譲渡に適するようにしてもらったらいいじゃないかという風にも考えます。
けれどもそのお金がない、だから殺処分してしまう、こうなってしまっています。
ですから満足な交付税が国の方から降りてこないんです。地方にね。

こんな状態で国は殺処分ゼロだとかTNRだとかね、不幸な命を極力少なくしていきましょうとか、こういうことを言って来られますけれども、出す物も出してもらわないと、それが私の想いでありますし、強く言わないと多分今のまんまでずっと推移していくと思います。
事あるごとにそういった想いを、町内はもとより府下全域、近畿一帯ね、まぁ全国市長会でもね、声を合わせていただいて、国に強く働きかけていただきたいという風にも思います。

それと前に提案をさせて頂いた取り組みなんですけれども、枚方市は殺処分ゼロをずっと進めていっていると、他のセンターではひょっとしたら先ほども言いましたように、譲渡に不向きだとか、収容のキャパがなくなってきたとかいう理由で殺処分されているところもあるようには聞き及んでおります。
ですからそんな時に安易に殺処分という方向に向くのではなくて、どこにどうしてもらったらこの子の命つないでいくことができるのかという、「うちやったらまだ空いてるからお世話の余力ありますよ」とか言うような横の連携も強めていただきたいという風に思います。
それが動物と人との共生につながっていく大きな方法だというという風に思いますので、ぜひ市長には何度もここで言っていますけど、もう少し動物愛護を理解いただきまして、保健所の職員皆さんも頑張っていただいていますし、ボランティアの方も頑張っていただいています。
でも今、もしボランティアが誰もいなくなったら、この動物愛護行政というのは絶対成り立たなくなりますよ。

猫の保護捕獲は保健所・行政はしないですからね。

ほとんど全部ボランティアなんですよ。

でもそこには全部お金かかってるんですよ。
満足な補助金というのはそんなに出てこないんです。

医療費も自腹、そういう状況の中で今の動物愛護行政が成り立っているということを、皆さんにも分かっていただきたいですし、国はもっともっと理解すべきです。出すものは出してもらうという、これが地方と国の役割だということを私は思います。

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