自治会館へのAED設置について【令和6年9月定例月議会一般質問】

質問1:ウルシハラ

私は今日まで20年以上にわたり、AEDの配備と普及に取り組んで参りました。

大阪府の公共施設や全ての府立高、また、AEDを用いた救命講習を全国で初めて府立高校の教育に取り入れるなど、全国の先進事例となる配備と普及に取り組んで参りました。

そして枚方市議会においては、救命率向上のため、公共施設に準ずる施設である自治会館へのAEDの設置を再三にわたり訴えてまいりました。

現在、市では、24時間営業のコンビニにAEDの設置を進められていますが、自治会館においても24時間誰でも使えるよう、屋外型のAEDを市がリース契約で設置することについて要望したところです。

昨年の12月定例月議会では、市からは屋外型AEDの設置に係るアンケート調査を実施したところ、設置の必要性を感じると回答した自治会が54あり、事業化する上での課題を整理していくとご答弁されましたが、その後どのように課題を整理されたのかお伺いします。

答弁1:野田市長公室長

アンケートにつきましては、半径300メートル以内にAED設置のコンビニがない自治会館を所有する209の自治会を対象に昨年実施したもので、敷地内に24時間誰でも自由に立入ることができるという状況下で、設置の必要性を感じると回答した自治会が、回答のあった150自治会のうち36%にあたる54自治会あったものです。

一方で、設置の必要性を感じないとの回答が過半数を占めており、その理由としまして、AEDを収納する屋外型ボックスの維持管理や点検は設置事業者が対応できず、自治会にお願いしないといけないことから、いたずらやトラブルで警報音が鳴るといった事態に対処しなければならないなど、維持管理に対する自治会の負担感が大きいといった課題があると考えております。

質問2:ウルシハラ

設置の必要性を感じない自治会が過半数で、屋外型AED収納ボックスの維持管理に対する負担感が大きいのが課題であるとのことですが、36%の自治会が設置の必要性を感じるとの回答は決して少なくないのではないでしょうか。

一人でも多くの市民の命を守るため、希望する自治会館への設置を進めるべきではないかと考えますが見解をお伺いします。

答弁2:野田市長公室長

AEDは、適切な管理を行わなければ、人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある医療機器であることから、管理不備により、いざという時に性能が発揮できない等の重大な事象が発生するリスクが高いことが想定されます。

屋外型収納ボックスの日常的な維持管理や点検を自治会にお願いせざるを得ない状況が負担となるとの回答が多かったという結果につきましては、適切な管理を行う上での課題であると考えております。

また、自治会館への屋外型AEDの設置費用につきましては、警報音が鳴るなどの防犯上の対策が必要な屋外型ボックスの費用もかかることなどから、見積額がコンビニへの設置費用と比べ高額となっていることも、市として事業化する上での課題であると考えております。

質問3:ウルシハラ

設置後の管理不備や自治会館への設置費用が高額となることが事業化する上での課題であると考えているとの答弁ですが、AEDは市民の命を守るものです。

AEDの設置に関しては費用体効果を考慮すべきではないと考えます。

AEDが使用されない状況が続くに越したことはありません。

しかしAEDは助からない命が助かることもあり、利用頻度が少なくても1人でも多くの命を救うことが行政の使命であるはずです。

AEDの設置に関する市長の考えをお伺いいたします。

答弁3:伏見市長

AEDは突然の心配停止を起こして倒れた人の命を救うことができる医療機器で、救命率の向上に一定の効果があることから、心肺蘇生法の普及と共に、国の示すガイドラインを踏まえたAEDの設置は重要であると考えております。

要望:ウルシハラ

現在枚方市では公共施設やコンビニにAEDの設置を進めておられますが、市役所などの公共施設は24時間空いておらず、AEDは主に利用者の救命率向上に向けて設置されたものと思われます。

公共施設に準ずる市民の活動拠点となる自治会館や集会所においても、その利用者の救命率向上に向けて、市役所などと同様に屋内外問わず設置すべきです。

助けることのできる命を助けることは、行政の最も重要な施策であり使命ではないでしょうか。特にアンケートでAEDの設置を希望した自治会には早急に設置すべきです。

万が一設置を希望したにも関わらず、市によるAEDが設置されず利用者が突然の心停止をして、倒れてしまった。その方の命を救うことができなければ、AEDがあれば助かったかもしれない。

そういう状況に陥れば、枚方市に対する不信、行政に対する不信につがるものと思われます。

亡くなった尊い命は元に戻ることはありません。

またAEDの必要性を感じないと回答した自治会へも、必要性を感じるよう誘導していくことも考えるべきです。

市のあらゆる関係部署で協議を行い、自治会館を含めた市全体のAED配備に関する考え方を整理し、速やかに設置に向けて取り組みを進めるよう強く求めておきます。

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