どうぶつ基金の登録及び活用について【令和6年12月定例月議会一般質問】
質問1:ウルシハラ
どうぶつ基金は1988年に神奈川県横浜市で設立された公益財団法人で、保健所で殺処分される犬や猫をゼロにするため野良猫の無料不妊手術や殺処分前に保健所から犬猫を救出する活動の支援を広げている団体です。
この団体が「さくらねこ無料不妊手術事業」という、野良猫に対する不妊手術を無料で行っています。
行政がどうぶつ基金に申請して無料チケットの交付をうけ、野良猫の不妊手術を希望する方がこの事業を利用するわけですが、その手続きについてお伺い致します。
答弁1:白井保健所長
猫の不妊手術を希望する方が「さくらねこ無料不妊手術事業」の無料不妊手術チケットを利用するには、事前に市に対して登録後、猫の不妊手術を実施する前にチケットの交付を希望する申請を行って頂きます。
チケットの有効期間は申請した月内で、その間に利用できる協力動物病院は1か所のみと決められております。
手術後、市民はその月内に、報告書の作成が必要です。
質問2:ウルシハラ
協力動物病院は1か所のみと決められているとのことでしたが、それは利用者が行政に対し協力病院を指定するのか、それとも行政がどうぶつ基金に対して協力病院を指定するのかどちらでしょうか。
併せて関西では24医療機関、大阪府下では8医療機関が協力病院としてありますが、地域は限定されているのかお伺いいたします。
答弁2:白井保健所長
協力動物病院は行政が指定してどうぶつ基金に申請する仕組みですが、利用者と行政が協議して動物病院を決定している自治体もあると聞いております。
病院の地域は限定されていないと聞いております。
なお、本市内に協力動物病院はなく、隣接市に1か所あります。
質問3:ウルシハラ
どうぶつ基金のさくらねこ無料不妊手術事業の一般枠、団体枠、行政枠のうち、一般枠、団体枠の無料チケットが、大阪府に関しては色々問題が生じて交付されなくなりました。
そのため令和6年10月から、これまで利用されていた一般市民の方に利用して頂くべく、高槻市が同事業の行政枠に登録したほか、大阪府では44団体、全国で531団体、北河内7市におきましても枚方市、交野市を除く5市が同事業の行政枠に登録し、取得した無料チケットを市民やボランティア団体に配布しております。
枚方市にある山田池公園も行政枠で登録しております。
枚方市におきましても、無償でTNR活動を行っている市民やボランティア団体の皆さんの金銭的負担軽減のため、登録し無料チケットを配布すべきと考えますが見解を伺います。
答弁3:白井保健所長
本市ではふるさと納税制度による枚方市動物愛護基金を設置し、猫不妊手術費補助金制度に充当を行っております。
また、本年6月より、補助額の増額や対象動物病院の拡大など、市民の負担を軽減し、利便性を高めるために拡充を行ってまいりました。
このようなことから、拡充が対象の方々のニーズに合っているか検証しているところでございます。
一方外部のどうぶつ基金制度は、利用するための手続きが市の制度に比べて煩雑で、期限や利用動物病院が限られていることから、利用者の事務的、時間的な負担が増えることが懸念されます。
当該制度を利用する必要については慎重に研究してまいります。
質問4:ウルシハラ
利用者の事務的、時間的な負担が増えることが懸念されるので慎重に検討してまいるとの答弁ですが、他市の状況をもっと調べて答弁していただきたいと思います。
そもそもTNR活動に労力や過度な時間的負担が生じているわけで、そのうえ金銭的負担がのしかかるわけです。
仮に金銭的な負担以上に事務的、時間的な負担が大きいと感じているならば誰も利用しないでしょうし、誰も利用しないならば行政枠で登録している団体も無料チケットの交付を申請しません。
改めて答弁を求めます。
答弁4:白井保健所長
どうぶつ基金の利用につきましては、府内の政令市である堺市、中核市である吹田市・高槻市・寝屋川市に状況を確認しておりますが、対象を拡げ、北河内の各市などに申請状況も含めて確認してまいります。
なお、本年6月より、補助額の増額や対象動物病院の拡大を介しており、その内容が市民のニーズにあっているかどうかの検証も併せて進めてまいります。
質問5:ウルシハラ
大阪市では市民やボランティア団体が捕獲した猫を大阪市が指定した病院に市の職員が搬送し、諸々の課題はあるものの、金銭のやり取りは、大阪市と病院で行い完結し、極力市民や団体に金銭的な負担が生じないよう取り組んでいます。
金銭的な負担軽減についての方策を講じることは行政の役割だと考えます。
枚方市内で誰もTNR活動をしなくなった場合、増える一方の野良猫を保健所としてどう対応されるのかお聞かせください。
答弁5:白井保健所長
野良猫でお困りの地域については、地域猫活動を推奨し、地域猫のメスについては2万円、オスについては1万5千円の不妊手術費補助金を交付しています。
不妊手術に加えて、エサやトイレの管理を地域で行うことで地域環境が改善されます。
また野良猫への不妊手術補助金制度につきましても、拡充を行い、補助額を1万円に増額しており、費用負担の軽減は一定図られていると考えております。
しかし地域猫活動以外のTNR活動につきましては、ボランティア団体に活動していただいてることを認識しておりますので、その支援の充実については動物基金の活用も含め、調査対象を拡げ利用状況等を参考しながら慎重に研究してまいります。
要望:ウルシハラ
これまで何度も質疑させていただきましたが、どうも消極的な答弁が目につきます。
本会議等で指摘し、渋々追従するのではなく、主体性をもって負担軽減策に取り組むべきと申し上げます。