[動物愛護行政]保健所の役割について【令和5年6月定例月議会】

質問1:ウルシハラ

動物愛護には、市民意識の向上も重要であります。

従前より啓発の手法として、公募した標語と写真を用いた啓発ポスターの作成を提案してきたところであります。

その後、目に留まりやすく、多くの人に訴えるようにポスター内容や形式を改善し、さらに広く掲示されるよう要望して参りましたが、どのような取り組みを行われてきたのでしょうか。

答弁1:白井保健所長

これまで啓発事業として、ポスターを作成し、動物愛護週間に市関係施設に掲示してまいりました。

令和3年度は、A2サイズのポスター4種類、合計1000部を作成し、その後、動物病院等に掲示依頼しました。

ポスターは保健所窓口で配布を行うとともに、来所が難しい方やお困りの方から希望があれば、郵送しております。

屋外で掲示したい方から依頼があれば、ラミネートフィルム加工も行ってお渡ししています。

また、必要とする市民がダウンロードして、印刷・掲示できるように市ホームページに掲載しております。

質問2:ウルシハラ

保健所が啓発に取り組んでいることは一定程度理解をいたしました。

ただし動物愛護は不幸な猫が増えないよう、野良猫に不妊手術を行う、TNR活動などを積極的に行う必要があります。

TNR活動は保健所がやるべきだと私自身考えておりますが、保健所が行わない。

そのため、その労力と費用負担はボランティアが担っております。

環境省はTNRを推奨しているんですけれども、なぜ保健所はTNRをしないのですかお伺いいたします。

答弁2:白井保健所長

環境省の住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドラインでは、行政の役割は、地域猫活動の普及、活動を支援することと示さています。

この「地域猫活動」とは地域住民と飼い主のいない猫との共生を目指し、不妊手術を行ったり、新しい飼い主を探して飼い猫にしていくことで、将来的に飼い主のいない猫をなくしていくことです。

ご質問のTNR活動は、この地域猫活動に伴ってなされるものと認識しております。

保健所は、その猫が野良猫かそうでないかの確認ができませんので、猫を捕獲するための法的根拠もないことから、猫を捕獲しておりません。

保健所の役割といたしましては、飼主に対する適正飼養の啓発・指導に取り組み、動物による苦情や不適切な繁殖の減少に努めることと認識しております。

質問3:ウルシハラ

野良猫は法的根拠がないため、捕獲していないということであります。

ただ、野良に関しましては、狂犬病予防法という根拠があるため、地方の事務事業として捕獲しなければならないと、こういう風に位置付けられております。

法的根拠というものがね、すべきか、しなければならないのか、しなくても良いのか、という分かれ目になっている風に思われます。

その結果どうなるかと言いますと、保健所の方では野良猫を保護しない、市民から野良猫の相談があっても保健所では捕獲しないため、その相談者はその保護・捕獲依頼を民間のボランティアに依頼されています。

保護・捕獲・不妊手術・医療費などボランティアの負担が大きすぎるのではないかというようなことは、今日まで幾度となく指摘をさせていただきましたし、費用負担を軽減すべきだと指摘してまいりました。

私が考えますに、この動物愛護行政、とりわけTNR活動、労力と時間は民間のボランティアの方が惜しむことなく提供されております。

しかし現状では、ほぼ捕獲すればその費用の大半もボランティアが自費で賄わなければならないという、こういう現状なんです。

私が考える官民の役割とは、労務や時間に関してはボランティアの皆さんにご協力いただく。

しかしその費用の大半に関しては、行政で負担していきましょうと、こう位置づけるのが官民の役割分担ではないかなという風に思っております。

財源が足りないというのであれば、クラウドファンディングなどを活用すべきではありませんか。

現に大阪府内の自治体の中にはクラウドファンディングを行って、それを助成制度の費用に上乗せしていると、こういう自治体もあります。

そして名古屋市におきましても、クラウドファンディングを実施し、その期間が過ぎれば動物愛護基金への寄付を積極的に行っている。

その結果、ボランティアの方の負担をオスであればもう2,000円までに抑える、メスであれば4,000円までに抑える、というできる限り民間のボランティアの方の費用負担を少なくしていく。

そういう役割を担って名古屋市で取り組んでいるという風にお聞きをしました。

現状では、今年の4月から助成制度を少し引き上げていただいたかもわかりませんが、その中で一生懸命安い病院を探してやらなければ、ご自身の負担が大変かさばってくるということで、安価な病院でできるだけ安く処置していただける病院を一生懸命探しておられるボランティアの方もいらっしゃいます。

ただ今の枚方市の現状におきましては、こういった助成制度が出る。それは枚方市内の病院に限ってのことと限定されています。

他市では市内外問わず、助成金を出しているという自治体がほとんどであります。

これについても、そういう風に弾力的に運用すべきではないかという風に考えますけれども見解をお伺いいたします。

答弁3:白井保健所長

ボランティア活動の費用については、令和4年度までは、家庭猫と野良猫に対する不妊手術補助金は一律3,500円でしたが、令和5年度より、野良猫については5,000円に増額したところです。

動物愛護行政のさらなる推進を図るためには、財源の確保は課題であると認識しております。

今後、TNR活動や地域猫活動への支援の在り方を検討するとともに、現在、活用している動物愛護基金の状況も見極めながら、議員お示しのクラウドファンディングの有効性や必要な環境などについても検討し、今年度中をめどに一定の考え方を取りまとめてまいります。

また、猫の不妊手術費用助成の対象とする動物病院の要件緩和につきましては、来年度からの実施に向けて検討を進めてまいります。

要望:ウルシハラ

それでは最後にちょっと一言提言だけさせていただきたいと思います。

先ほど啓発ポスターを作成して、動物病院等に掲示をお願いしていると、こういうご答弁が

ございました。

そのポスターがこれです。ちなみにこれは私の家内のやってる団体で作成した啓発ポスターです。

動物愛護と言いましても、やっぱり一丸となってね、取り組んでいただかないといけないという風に思います。

市長、先ほどのこの啓発ポスター見たことありますか。是非ね、小学校や中学校にも掲示をしていただきたいと。

朝ちょっと市長室も覗かせていただきましたけどね、市長室にも応接室にも全然掲示されてませんでした。だからまずはね、市長率先していろんな方が、市民の方が来られると思いますので、市長室にも是非掲示をしていただきたいという風に思いますし、教育長におかれましてはね、やはり小学生の子供たち、中学生の生徒たち、その段階から動物に対する愛護というものを是非教育の中で学んでいただく機会を作っていただきたいという風に思っています。

色んな標語があるので、できたらそういった時間を活用して児童や生徒さんたちにこの標語を作るね、そしてまたデザインを作成するとか、そういった時間を作っていただいて、保健所とも連携してね、それを保健所が公募してそれに応募する形で、市長や教育長、保健所長含めて、優秀なデザイン、素晴らしい標語があったら、今度はその次作成する時はそういったものをポスターに取り入れるということで、色んな世代の方に幅広くまずは動物愛護について、認識を深めるという機会を、教育の中にも取り入れていただきたいと、このように提言させていただきます。

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