子ども医療費助成の拡大等について【令和4年12月定例月議会】

質問1 ウルシハラ
 子ども医療費助成制度については、先日8日の本会議において、対象年齢をこれまでの15歳から18歳まで拡大することについて、条例の改正及び補正予算が可決されたところですが、まず最初に、改めて、子ども医療費助成制度の概要について伺います。

答弁1:市民生活部長
 本市の子ども医療費助成制度は、現行においては、0歳から中学3年生までの方が、医療機関で健康保険の適用となる診療を受けた際、医療費の自己負担が、1つの医療機関ごと、入院、通院、歯科、訪問看護ごとに、1日500円を限度額として、月2日までのご負担となり、処方箋による調剤、及び入院時の食事療養費については、本人負担はなく、無料としているものです。 また、複数の医療機関で受診されるなどして、1か月の自己負担額が2,500円を超えた場合には、その超過分を返還することとしています。 なお、本制度については、保護者の方の所得制限は設けておりません。

質問2 ウルシハラ
 先程、子ども医療費助成制度の概要について、ご答弁いただきましたが、子どもの医療費を助成することにより、子育て世帯の経済的負担を軽減するとともに、子どもたち自身の健康保持に繋がる本制度について、今回、対象年齢を拡大されたことは、一定評価するものです。 さて、この制度については、その事業経費に対して大阪府から補助率2分の1で補助金が出ているとお聞きしていますが、府の補助の対象となる部分と、対象外となって一般財源となっている部分の内訳がどのようになっているのか、伺います。

答弁2:市民生活部長
 大阪府からの乳幼児医療費助成事業費補助金は、所得制限を設けたうえで、未就学児を対象として、入院及び通院に係る費用に対して助成するものとされており、入院時食事療養費は対象外となっております。 令和3年度の実績は、市の実施する子ども医療費助成に係る助成額のうち、未就学児に対する助成額が約5億3,300万円となっており、このうち、府の補助対象となる部分は約2億円で、その2分の1の約1億円が補助金額となっています。 当事業の財源としては、この府補助金の他に、大阪府新子育て支援交付金など約8,000万円が充当されており、全助成額12億3,000万円における市の一般財源は、約10億5,000万円となっております。 来年度以降、助成の対象年齢を18歳まで拡大することで、年間約2億円がさらに必要と見込んでおり、この費用の財源も市の一般財源となります。

質問3 ウルシハラ
 ただいまの答弁から、子ども医療費助成については、現行制度において、市の一般財源として年間約10億5,000万円を必要であり、来年度以降、対象年齢を18歳まで拡大すれば、さらに2億円増え、約12憶5,000万円という大変多くの財源が継続的に必要となります。 これまでも、市は、子ども医療費助成に係る要望として、国に対しては、全国一律の制度化、また大阪府に対しては、対象を中学校卒業年度末まで拡大、所得制限の撤廃、また、入院時食事療養費の助成など求めてこられたとお聞きしていますが、現時点においては、国、大阪府ともに対応の動きはありません。  では、仮に、大阪府がこの要望に全て応じた場合、府からの補助金はどれほどになるものなのか、伺います。

答弁3:市民生活部長
 大阪府に対しては、大阪府市長会を通じて、毎年要望しているところですが、仮に、この要望のとおり、大阪府が対応した場合の補助額を試算しますと、現在より、約5億円の増額となり、現行の1億円と合わせて、約6億円程度の財源が確保できると見込まれます。  

質問4 ウルシハラ
 大阪府が、市長会からの要望のとおり助成の対象年齢を拡大すれば、本市への補助金が約5億円増えるとのことでした。 現在、事業に係る一般財源が10億5,000万円である中、今後、18歳までの拡大分としてさらに2億円増えても、府からの補助金が5億円増えれば、一般財源の額は約7億5,000万円となり、現在の10憶5,000万円に比べ、約3億円、市の負担が減ることになります。 市長会を通じて大阪府へ要望し続けているにもかかわらず、府は平成27年4月に通院に係る医療費助成の対象年齢をそれまでの3歳未満から小学校就学前までに引き上げて以降は、拡大等は行っていません。 大阪府としては、医療のセーフティネットの観点から補助制度を整理するとともに、子育てに係る交付金を創設して、市町村支援を行うとのことですが、近隣の、京都府、兵庫県、奈良県の他、首都東京都などにおいては、入院及び通院の補助対象の年齢を15歳までとしており、入院において、就学前としている都道府県は、全体の半分以下といった状況です。 大阪府が助成の対象年齢を拡大するなどにより、財政面の支援を底上げしてくれれば、本市の他、府内各市町村も事業を安定して実施するための財源が確保でき、大変助かるはずです。 毎年、要望しているにも関わらず、大阪府の対応は一向に変わらない、こうした状況について、市長はどのように考えておられるのかお聞きします。

答弁4:市民生活部長
 子ども医療費助成については、各市町村において、それぞれの地域の状況を踏まえた上で、対象年齢等の制度内容が形成されているため、市町村によって差が生じています。 かねてから申し上げておりますが、子育て支援や子どもの健康保持を目的とする子ども医療費助成については、本来的には国や大阪府レベルでの広域的な対応がふさわしいと考えています。 現在のところ、国及び大阪府において具体的な動きは伺えませんが、引き続き、粘り強く、公的負担制度の創設や拡充についての要望を行ってまいります。

要望 ウルシハラ
 子ども医療費助成を恒常的に安定して運営していくためには、財政確保策として、府の補助額の引き上げが不可欠です。 府は他にも子育て支援策を行っているのかもしれませんが、子ども医療費助成への補助が低いと、他の大都市圏に比べて見劣りしてしまい、住む場所としての魅力を感じません。また、住む市町村によって府民へのサービスに差が出ないよう、本来は広域的に取り組むべきである、ということを、各市町村からもっと声を上げるべきです。大阪府に対して、一層強く要望し、さらなる財源の確保に努めるよう要望します。

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